一つぶよ
 
ぼくらの まえへと つづき
そして うしろへと つづく
えいえんの じかん
 
ぼくらの そとがわへと ひろがり
そして うちがわへと ちぢまる
むげんの うちゅう
 
きりがない はてがない さいげんがない
どこまでも どこまでも どこまでも
の なかの ぼくらよ 一つぶよ
 
と おもうことだけは でき
それだけしか できないのだとしても
その それだけよ 一つぶよ

 

(まど・みちお 1909〜 「ぞうさんぞうさんおはながながいのね」の作者だよ
理論社 「まどさんの詩の本」シリーズの「宇宙はよぶ」より)